神石高原町「有機の里構想」とは?

歯止めのかからない人口減少のなかで、神石高原町は少子化対策や定住確保のための施策、雇用創出、地場産業の育成などを掲げています。しかし、その効果は芳しくないということは、すでにご存じのとおり。神石高原町は人口減少だけでなく、高齢化、空き家の増加、耕作放棄地の拡大に見舞われていますが、効果的な施策というものが見いだせない状況です。

しかし、こうしたなかで、神石での定住、就農を視野に入れ、目的意識をもった移住者が増えつつあることも事実です。この背景には、近年の震災、食品偽装などによる不安感の増大があります。食への安心・安全意識が高まり、生活者の食材の選択基準がより厳しくなりました。国産食材にこだわり、有機・無農薬野菜を求めるという傾向が強くなっています。さらに、安心も求めて都会から地方へ移住するという人も増えており、そこで農作物を自家栽培して楽しむという人も増加。さらに、自分で栽培した野菜を販売したいという人も。つまり、専業農家、あるいは半農半Xをしたいという人たちが増えているのです。

こうしたニーズに応える『有機の里構想』は、神石高原町の抱える冒頭にあげた問題を解決するだけでなく、全国的に知られる有機農業の拠点、神石高原町をブランディングしていく好機が到来しているということです。本企画は、このまたとないチャンスをとらえ、さらなる発展を実現し、神石高原町が新たな一歩を踏み出すためのものです。

「有機の里構想」運営理念

基本理念 有機農業の理論と実践を通し、業として成立する“里”をめざしつつ、教育体制を確立、就農を支援していく。
行動規範(運営方針) 【もっとも尊ぶ精神】土づくり、人づくり、村づくり
【もっとも尊ぶ財産】地域環境と持続可能な有機農業の実践と教育
【もっとも尊ぶ立脚点】安全で安心な食を、安定的に提供し続けること
ヴィジョン 神石高原町で実践する有機農業と研修生受け入れで、地域の課題を解決し、神石高原町を有機農業でブランディングする。日本、世界へ神石のオーガニックスタイルを発信し、次の新たな世代へ伝承していく。

研修生受け入れプログラムの実施で課題解決していく

現状の課題

少子・高齢化、空家の増加、耕作放棄地の増加

課題解決の方法

神石への移住者誘致、有機農業研修希望者の受け入れで人口増加を図る

解決の目標

神石高原町 有機の里構想 による問題解決、人口増 空家減少、耕作放棄地減少をめざす

研修生受け入れによる、数々のメリット

  • 空家、耕作放棄地の減少
  • 人口の増加(独身者の場合、結婚、出産など)
  • 生産性の向上(出荷生産物の増加、共同マーケティングによる販路開拓)
  • 有機による神石のブランディング (高付加価値、集客機能)
  • 雇用の創出 (農業法人、その他)
  • 農業者の増加
  • 地域コミュニティの充実
  • 高齢者安否確認など近隣との交流深化
  • 地域活動(クリーン作戦、側道、側溝、草刈、各行事など)への参加

研修生受入れから定住の流れのイメージ